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誤差拡散と平均誤差最小法の違い

pag1テトラへドロンのヘルプ中に、

{まえに、誤差拡散と言っていましたが、誤差拡散法と平均誤差最小法とは別のものでした。画像解析ハンドブックhandbookの496pageには、画像の端以外は結果的に等価とあったのですが、違っています。}

こう書いていたのですが、同じ間違いが『Cマガジン』2000/6、117ページの囲み記事にもあります。

詳しく解説しなかったのがいけないのかもと思ったので、今度はWebに書いておきます。ディザリングについて手間をかけるつもりは全くないのですが。

最も単純な例として、明度が1/3の灰色のベタのモノクロ画像をモノクロ二値化する問題で、なおかつ隣のピクセルの誤差についてだけ考えるという場合で説明します。

元画像

1/3

1/3 1/3

1/3

1/3 1/3 1/3

誤差拡散

0

1 0

0

1 0 0
平均誤差最小 0 0 0 0 0 0 0

誤差拡散では、誤差が累積されていくので、変換後の画素は1/3の確率で1になりますが、平均誤差最小法では、常に0です。

5*3などの広い範囲の重み付けフィルターを使った場合にはその差が目立たなくなりますが、敷居値を適応的に変更する平均誤差最小法は、誤差拡散法とは別のものです。詳しく説明しようと思ったのですが、これ以上書くことはありませんでした。

最適化パレットには、誤差拡散も向きません。

この記事では、組織的ディザー法はパレットが格子点にない場合には使えないが、誤差拡散法は、最適化パレットの場合にも使えるという位置づけになっています。使えると言えば言えるかも知れませんが、固定パレットと大差ないようなパレットならともかく、最適化パレットが正しく最適化されていればいるほど、軸毎に誤差拡散を行う場合のデメリットが増えます。xvがその典型例です。

xvで最適化パレット+ディザーにすると具体的にどういう状況になっているのかを数値を使った極端な例を上げてみます。RGB空間で、元画像の色がr=0.45〜0.55、g=0〜1、b=0〜1 あたりに集中しているために、最適化パレットが、r=0.5では、g,bは0.1 0.3 0.5 0.7 0.9の組み合わせで25のパレットがあり、その他の分としてrgbそれぞれ0と1があるだけという33個の最適化パレットになっているとします。元画像にr=0.45 g=b=0.5が続いている領域があるとすると、rgbについて誤差拡散を行うと、(0.5 0.5 0.5)の色で近似することになるので、rの0.05の誤差が蓄積し続けます。ある段階で、r=0 b=0 g=0などのパレットを使うことになり、そうするともう、r=0.5にある密なパレットにはなかなか戻ることができなくなって、デジタル8色のディザリングが続くことになります。(RGBの重み付けはここでは考えていません。)

例えば、この場合には、r=0.45とr=0.55のそれぞれに、12個ずつのパレットを配置すれば、誤差拡散が暴れ出す確率は減るでしょうが、誤差拡散を前提としたパレットを作ると、ただでさえ誤差拡散で高域のノイズが増えるのに、それだけでは済まずに、パレットの解像度が落ちています。果たして良い解決と言えるかどうかは疑問です。実際には、誤差を減衰させたり、近傍のパレットの精度以上の誤差を累積させないという様な工夫でやり過ごしているはずです。

それにしても、高域のノイズの問題は消えません。高域の情報が不要な画像の場合は、ディザーが有効だと言えなくもないですが、いらない部分にノイズを載せて送るより、そういう画像は高域を含まない別の形式で送るのが自然です。あらかじめディザリングしてある画像を、別のアルゴリズムでディザリングを行うハードウェアで見ると、干渉縞みたいなことにもなりかねません。ディザーもまた不可逆の変換であるわけで、繰り返し行うのはまずいことです。結局、ディザリングは、ハードウェアの制限がある場合にハードウェアの責任で行うのが妥当な線だと思います。

(2000/5/24)

Cマガジンのベクトル量子化についての記事 同じCマガジンですが、こちらの記事の方がページ数が多くて間違いも最低各ページ1つはあります。

goo関連の話題 Cマガジンで間違いを指摘された報復に、検索エンジンから削除した? と思いましたが、Cマガジンの編集部からの返事では事実無根ということでした。

2004/01/26更新

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