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紀淡海峡大橋より京姫鉄道国の政策としては、今後は東京から福岡までの従来の国土軸に限定されない4つの国土軸を設定し、地域ごとの特色を生かすという様なことになっています。特色を生かすとか多様性という語を官僚が使う場合には、正反対の意味が含まれていて、過去の国土軸の成功体験を基にして、2番煎じ3番煎じ4番煎じを目指すというのが本来の意味であるというのは良くあることです。姫路の近辺でその構想を具体的な形に翻訳すると、淡路島と和歌山の間に橋なりトンネルなりを作るという話になります。本四架橋で赤字を出したのにまだやるのか? とか思いますが、 (僕はさらに地震の原因ではとも疑っています。)神戸空港だって止まらなかったわけで、荒唐無稽に思える淡路と和歌山の間の橋だってそのうちなし崩し的に実現してしまいかねません。
あるいは、関東に比べて関西の方が平地が少ないのが特色であるという捉え方がある様なので、それを補うために播磨に伸びるという考え方をせずに、特色を強調するために、平地の少なく林業が盛んな和歌山へ伸びることが関西の特色を生かすことにつながるという様な思考パタンなのでしょうか? これは問い詰めないと大きな謎だと言う必要があるでしょう。 ところで、最近、やがて限界を迎える宇宙船地球号のモデルとして鎖国の江戸時代を見直す環境重視の動きがあります。さらにまた、日本では人口が増加しない時代がすぐ目の前に迫っているわけで、人口増加のなかった江戸時代というもう1つの意味でも江戸時代が見直されています。欧米列強に追従し帝国主義国家に変身した明治以降の時代は、長い歴史の中におけるあだ花扱いして、江戸時代の延長上に現在を位置づけなおそうとする動きです。時代錯誤な国の政策とは一線を画して、 中国風でも西洋風でもない日本特有の建築美の代表でありなおかつ日本におけるルネッサンス期の傑作とも言われる姫路城を持つ姫路としては、その線にそった復興を目指すべきでしょう。 江戸の視点に戻すと、姫路は、東京-京都-姫路という一直線の軸上にあって、右向きと左向きの渦巻きの城で京都を挟む位置にある東京の鏡像としての風水都市姫路であるわけです。ですから、姫路としては、いまだに 破綻偏愛傾向の政府方針とは異なる方向を提唱し、日本における江戸以前からの主要な都市軸を強化するのが必然 と言えます。たとえば、京都と姫路を直結する鉄道路線計画の復活とか、播磨湾岸道路とかです。地盤の弱い神戸を経由せずに、東側へ抜ける別の経路という意味で京都への直結は重要ですし、播磨空港を諦めてまだ日も浅いわけで、関空へのアクセスのための湾岸道路も重要です。
京姫鉄道街道の日本史39 播磨と山陽道 の199ページに少し記述があります。{ 大阪神戸を飛ばして京都の次に姫路に停車するのぞみができれば、それと競合するためには、かなり早くないとだめでしょうが、とりあえず、明治時代より技術が向上しているでしょうから、北に膨れずにより直線的な経路にして、途中に神戸北部のベッドタウンを挟むことにして、新快速で京都に行くよりも早い程度のものにすれば、それなりに需要はあるのではないでしょうか?
でも、姫路というか播磨には、強い独立心の表れなのか、単なる恐怖心なのか、そういう動きを避ける考え方があるような気がします。政令指定都市を目指す動きの中でも、姫路が東播磨と西播磨のどちらにつくのか? という二者択一を迫る勢力があっていずれにしても姫路を中心に置くことに対する強い警戒感があったと思います。また、新快速で大阪や神戸へ通勤する人の比率が増えたけれど、それをさらに加速すると、姫路がそれらの都市のベッドタウンになってしまうかも知れないそれでも良いのか? むしろ、姫路としては、川沿いに北に伸びるべきなのではないか? みたいな意見もありました。播磨におけるそういう不協和音が、やがて淡路と和歌山の間に 先に橋をかけてしまう気がします。
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作成 2003/5/30 - 更新 2005/03/03 |
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