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『日本史の誕生』の感想

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日本史の誕生 (岡田英弘 著) 

播磨王朝という言葉を検索してこの本のサイトが出てきたので買って読んだのですが、ちょうど、邪馬台国関連のサイトを読み漁っているところだったので、グッドタイミングでした。

『日本史の誕生』では、中国の2世紀から3世紀にかけての急激な人口減少の結果、それを後ろ盾にしていた邪馬台国の勢力が衰えたと書いてあって、後の皇室との関連性については、『古事記』が『日本書紀』の100年後に書かれた偽書であることや、『日本書紀』が1320年周期にとらわれている点を説明した上で、無関係と割り切ってあります。

関連ページ
『古事記の真実-神代編の梵語解』の感想 この本では、偽書扱いしていないだけではなく、サンスクリット語で解釈することによって、インドの神話の影響をいろいろ見つけています。

2004/5/7追記

まだ読了していないのですが、とりあえず、邪馬台国については、瀬戸内海の西の端あたりで、狗奴国は、紀の国、名前だけ出てくる20国程は、瀬戸内海の西から東までずらっと並んでいるという説でした。巴利国は丁度播磨の位置に来ます。『魏志倭人伝』の著者の事情について、居酒屋卑弥呼のサイトにあった説明より詳しく書いてありました。この本では、邪馬台国を支えた中国側の事情やその衰退の原因について書いてあるだけではなくて、いろいろ新しい知識を得ることができました。

洛陽の位置

中国人については、遺伝的な実体があるわけではなくて、商人である。華僑であり、その親玉が皇帝だという言い方で、読んでいるうちに、スタートレックDS9のクワークは華僑がモデルなのかなとか思ってしまいました。中国人はフェレンギ人で、中国の皇帝はグランド・ネーガス。DS9にいるクワークをネーガスが重視するのも、黄河で南北2つに分断される中国のなかで黄河を渡りやすい唯一の地点の傍に洛陽があるからこそ中国の中心になりえた様に2つの宇宙の中継地点であるDS9に常駐しているクワークが、グランドネーガスに重視されるのも当然という風に、なぜ、日本史の本を読んでスタートレックの理解が深まるのか謎ですが。

日本人最初の宇宙飛行士の乗った着陸船はロス・ペローが買って、博物館に寄付したというのをTVで見て、ああ、グランド・ネーガスのモデルはロス・ペローだったのかと気づきました。

2003/12/24追記

番組終了間際に、着陸船は1億円余りで、ロスペローは寄付したのではなく貸しているだけだという風に訂正していました。

2003/12/26追記

聖徳太子

聖徳太子も架空の人扱いでした。まあ、そうかも知れません。

架空の天皇

実在の天皇とする範囲も厳しくて、それ以前については似たエピソードがそれ以後に含まれているので、霊媒の口寄せを元に書いたのだろうと、そこまで言うかというくらいの突き放し方です。

人口減少

中国の極端な人口減少について知らなかったのですが、読んでいる間、僕はその説明だけで十分だと思ったのですが、確かに政策の誤りだけで、そこまで人口が下がるか? と思えなくはありません。居酒屋卑弥呼のサイトではさらに進めて、疫病が原因ではないかと推論し、さらに進めて、ヤマトの北部九州から畿内への移動についても、中国から飛び火した疫病から逃れるための遷都かもしれないとしていました。(昨今のSARS騒動とか連想しますが、このサイトは、もっと前)居酒屋卑弥呼の推論の影響なのかどうかわかりませんが、(『死都日本』や『ヤマタイカ』では、火山噴火を東征の原因としていました。『ヤマタイカ』では、中国には火山が無いので、火山を恐れてということになっていたのに対して、)『死都日本』では、噴火後の気温低下や不作による栄養不良に起因する疫病の流行というところまで、書き込んであった気がします。(ちょっと記憶が混濁?)

日本語

空海がひらがなを発明したというのを僕は、1年ほど前に知って、カタカナの発明者が、(安倍晴明関連の)吉備真備というのを読んでへーと思ったのもわりと最近なのですが、『日本史の誕生』では、ハングルの発明は15世紀というのが出てきました。この本では、ひらがなやカタカナのフォントの発明についてではなく、その前の段階の、日本語の1音を漢字1字に対応させるようになるまでの段階が解説してありました。

鎖国

イギリス王室なら、他の国との縁組もいろいろあったのに、日本の皇室とアジアの近隣諸国の縁組などありえないあたりの閉鎖性は、今に始まったのでも、江戸時代に始まったのでもなく、そもそも、日本の成立や日本の歴史の成立が、中国韓国の両国を敵に回してしまったと認識した7世紀のあの時点だったということが、日本の運命を決定付けてしまっているという様な意見です。アセアンとの間のFTA協議で日本が慎重だったのも、そんな遠くに原因があるのかも。著者の考えに従うと、国の名前を変えるほどの激変が無い限り、日本が閉鎖的なのは変わらないことになります。

騎馬民族説

騎馬民族説については、敗戦で、戦争に利用された神国日本という神話が徹底的に壊されたのを補うという意味合いで生まれた新しい神話にすぎないという感じで切り捨ててあるのですが、深読みすれば、第二次世界大戦で破れ、進駐軍がどんどん上陸するという体験で傷ついた閉鎖的な日本人が、その体験を、歴史のかなた、神話の時代に騎馬民族に蹂躙される様子にすり替えて、生々しい記憶を押しやろうとして作り出した新しい神話だという感じで神話の出来上がる心理的な過程を見えるかの様に説明してあります。心理学的な説明がしてあったわけではなくて、歴史の説明があっただけなのですが。

松岡山古墳

「天皇」の文字が書かれた最も古い考古学的遺物が出たのだそうです。たまたま、僕が松岡姓なので、初耳で、ちょっと驚きました。

新撰姓氏録

家系図に興味がありながら、この本についても、知識がありませんでした。畿内は渡来系だらけというのの根拠として出てきました。

関連ページ

『ヤマタイカ』の感想
少子化を防ぐには大学の地方移転 やがて、日本も中国も韓国も人口減少時代に
松岡 という名字について
江戸時代を見直す動き 2005/3/3追記
秦氏関連のページ 2006/12/7追記

作成 2003/10/23 - 更新 2006/12/07

  

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