スロットル以外は全部良かった。
最初の方に、PCのスロットルに、カードを挿入というのがありました。講談社はPCに疎そうなので、校正の人の仕業でしょう。つまらなかったのはここだけで、全編、とても楽しめました。特に、3/4あたりまで来ると、残りページ数の少なさが納得いかず、いったいこれでどうやって終わらせるつもりなのだと思ってしまいました。東海、東南海、南海地震+富士山噴火の続編もありということで期待したいと思います。今度は、松苗所長の奇跡の脱出劇とかから始まることを期待します。
新しい世界
破局噴火後の対策が出てくるのですが、
- 土石流対策に種をまく
- 備蓄、輸入、量産などによる食料対策
- 河口近くの土地は政府が時価で買い取り農地にする
- 仮設ではなく開拓村としての住宅対策
- 原発をやめメタンガスなどの数百人までの小規模な発電施設
- リサイクル産業
- 開拓村建設に伴う雇用
平地は農地にして高台に住むべきだという考えは、小説の中では逆転の発想で良いアイデアであるわけですが、現実を前提として考えると、実現が難し
くなります。しかし、現状でも、津波の心配や、地球温暖化の心配などから、高台に住むメリットがないわけではないので、政策として、そういう誘導を行うことも不可能ではないと思われるのですが、どうなのでしょうか? 平地に住んでいる現状では、高台は、森林として利用されているわけで、それを切り倒したりすると、土地がむき出しになり、雨が降ると赤土がダムを埋め、海に流れつくと珊瑚や海草を殺し、海の生態系を破壊してと、困ったことになるはずなのですが、火山が噴火したと思えば、たいしたことが無いと割り切れるでしょうか?
ハザードマップ
死都日本の中で出てくる日本全体の詳細なハザードマップを作成するソフトが現実にあれば、その結果を見てみたいという気がします。
現実には、50年、100年の期間の大地震の発生確率の図しかみたことがありません。ブロードバンド時代なので、現実のものが存在するなら、ぜひ見たいものです。