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『天皇はどこから来たか』の感想

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天皇はどこから来たか新潮文庫

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南関東直下型地震→死都日本→ヤマタイカ という流れで邪馬台国に興味を持ってから古代史関連の本をぽつぽつ読んでいます。しかし、この本の著者の邪馬台国と大和朝廷についての意見がどれだったか、もう曖昧になってきています。文章は読みやすいのですが、さらっと読んでしまって、相関を示唆しているだけなのか、著者がそう確信しているのか良くわからなくなります。もちろん、縄文時代を見直す動きのあたりは事実に基づいて書いてあるので、読んだ記憶にも鮮明に残っていて、なおかつ、出雲から3本の巨大な柱を束ねて立てた神殿後が見つかる前に書かれた本だということを、あとがきで知ると、先見性にも驚いたのですが。

南九州にいたときには小さな勢力だったものが、火山噴火や疫病などが原因で移動をはじめ、鏡を中心にした呪術的な宗教を前面に押し立てることで、あまり軍事力は使わずに大和へ移動して行ったのだがその途中北九州にいたときの状態が、邪馬台国 なのだと言っているのだと思います。(天から降りてきたなどいう主張は昔から住んでいる地元にいては主張できないというのは、預言者は故郷を追われるというのと似ていますね。)縄文時代の人々についての新しい知識を前提にして、魏志倭人伝も、日本書紀も古事記もあまり否定せずに、ほぼ丸ごと受け入れて解釈するとそうなるということなのでしょう。鏡をどの時点で手に入れたのか? とか、細かく考えると矛盾が出てきそうな気もするのですが、乱麻がほぐれてはいるのでしょう。

もともと邪馬台国九州説の最大の弱点は、九州にそんなに人口がいなかったはずだということでしたから、縄文時代にだって稲作はあったし、原始人の様な生活をしていたわけではなく、狩猟採取生活もしていたけれど、棚田に水をひいて1万人以上の人が生活するのも実際に可能だということをフィリピンの例をあげて、具体的に示されると、特に疑う理由もなくなるということなのかも知れません。

最後の章は、あまり興味がなかったというか新味がない気がしました。

解説に、関連書として

『天皇家のふるさと日向をゆく』
『日本神話の考古学』
『王権の海』

が上がっていたのでこれらもそのうち読もうと思います。

関連ページ

『ヤマタイカ』の感想
『天皇家の"ふるさと"日向をゆく』の感想
『王権の海』の感想 2004/4/25追記

作成 2004/3/12 - 更新 2004/05/16

  

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